15th ANNIVERSARY SPECIAL COLLECTION CLUCT×MIKE GIANT
CLUCTのブランド設立15周年を記念してリリースされる、アーティスト Mike Giantとのスペシャルコラボレーションコレクション。
グラフィティライター、イラストレーター、タトゥーアーティスト、フォトグラファーなど様々な顔を持ち、ファインアーティストとしてアメリカを中心に世界各国にて個展、グループ展を行いながら、現在はサンディエゴを拠点に制作活動を続けているMike Giantの経歴を追ってみたい。(All text by Kiwamu Omae)
History
1971年にニューヨーク州にて生まれたMike Giant。その後、彼の両親は子供たちにとってより良い環境を求めて、1979年にニューメキシコ州アルバカーキへ引っ越すことになる。
気候的にも恵まれ、歴史的にもスペイン文化が色濃く残り、人種としてはヒスパニック系を中心に様々な部族のネイティブアメリカンなども混在するアルバカーキ。
多感な少年期をこの地で過ごしたことは、彼が後にアーティスト活動を始めていく上での大きなインスピレーション元になったことは疑いようがない。さらにMike Giantのアート作品はラテンカルチャー、ヒスパニックカルチャーに加えて、キリスト教(カトリック)もモチーフの一つになっているのだが、実は彼の両親は敬虔なカトリック信者であり、彼自身は信者になることを選ばなかったものの、キリスト教の教えは彼の重要なルーツとなっているという。
1980年代のアルバカーキーにてスケートボード、ヘビーメタル、パンクロック、ヒップホップといったストリートカルチャー/サブカルチャーにどっぷりとハマっていったMike Giant。
しかし、そのままストリートに身を委ねることはせずに、高校内でも上位の成績だった彼はニューメキシコ大学に奨学生として入学し、建築科へと進む。
大学入学後に「Giant」の名前でグラフィティライターとしての活動をスタートし、さらに大学生の時に自らの体に初めてのタトゥーを入れている。4年間建築を学んだのちに、Think Skateboardsにてグラフィックデザインの仕事を得た彼は大学をドロップアウトし、1993年にアルバカーキーを離れてサンフランシスコへ移り住むことになる。
Think Skateboardsにて自らのグラフィックのスタイルを確立しながら約4年間働いたのちに、Mike Giantは一時的にロンドンに住みながら再びサンフランシスコへ戻り、彼の次のステップであるタトゥーアーティストとしてのキャリアを開始する。
1998年に友人のNalla Smithのもとでタトゥーの訓練をスタートし、その翌年にはニューヨークのEast Side Ink.にてフルタイムのタトゥーアーティストとしての仕事を得る。
さらにベイエリアのNewskool TattooやサンフランシスコのEverlasting Tattoo、オークランドのTattoo 13といった名門スタジオで経験を積みながら、2003年にはアルバカーキにて自らのタトゥースタジオ、Stay Gold Tattooをオープンする。
タトゥーアーティストとしてのMike Giantと同じく、2003年にJosh Dと共に立ち上げたストリートウェアブランド「REBEL8」は2000年代の彼の活動を象徴する存在と言えるだろう。
元々、サンフランシスコのグラフィティシーンで繋がっていたMike GiantとJosh Dの二人は、500ドルの資金を元手にプリントしたTシャツによって「REBEL8」をスタート。
そして、「REBEL8」にてMike Giantが手がけた数々の素晴らしいグラフィックデザインは、彼自身の名を世界中へ広げる一つの大きなきっけかにもなった。
ファインアーティストとしては2000年から現在にいたるまで、アメリカ国内はもちろんのこと、カナダ、フランス、イギリス、オーストラリア、メキシコなどでも個展を開催し、さらに日本を含む様々な国で開催されたグループ展にも多数参加している。
そして、数々の有名ブランドや企業ともコラボレーションを行なっており、例えばフランスの老舗自転車メーカー「CINELLI」とのコラボレーションコレクションでは、ハードコアな自転車好きとしても知られるMike Giantならではの素晴らしいアイテムを多数生み出している。
Think Skateboardsで働き始めて以降、多少の行き来はありながらも約20年間に亘ってカリフォルニアを拠点とした生活を続けてきたMike Giantだが、2014年にはコロラド州ボルダーへ移住。さらに現在は再びカリフォルニアへ戻り、サンディエゴを拠点にしながらアーティストとしての活動を継続中。さらに自らのポッドキャストチャンネルにてこれまでの活動の歴史を振り返りながらメッセージを発信し続けている。
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